百人一首94番
”み吉野の山の秋風小夜ふけて
ふるさと寒く衣うつなり”
(新古今集巻五・秋下)
「吉野の山の秋風が吹きおろし、夜更けて古京である吉野の里は、寒々として衣を打つ音が聞こえてくることよ」
この歌は、”み吉野の山の白雪つもるらし古里寒くなりまさるなり”(古今集・坂上是則)を本歌としている。 本歌の冬の寒さを秋の寒さに変えて、秋の夜寒を砧の音によって捉え、寒々とした感覚を聴覚的に把握している点が優れている。
□ 結び
雅経は上洛後、後鳥羽院歌壇の中心として活動し「新古今集」撰修の為和歌所が設けられるとその寄人に任命、更に撰者に任命され「新古今和歌集」の撰歌作業に専念した。
元久二年(1205年)「新古今集」は撰集完成。 撰者の撰び入れ歌は、藤原定家・家隆に次いで雅経は第三位であり、この撰集作業で果たした役割は大変大きいものであった。
雅経は蹴鞠の家芸に優れていたほか、能書家であり又篳篥(ひちりき)の名手でもあった。
官歴は承久二年(1220年)参議に昇進、翌三年五十二歳で生涯を終えた。
以上、この項終り。 次回は「前大僧正慈円(さきのだいそうじゃうじゑん)」の予定。
解説者 牧 宏安
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篳篥(ひちりき)について、、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AF%B3%E7%AF%A5
篳篥(ひちりき)は、雅楽や、雅楽の流れを汲む近代に作られた神楽などで使う管楽器の1つ。吹き物。「大篳篥」と「小篳篥」の2種があり、一般には篳篥といえば「小篳篥」を指す。
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