百人一首
結び
後京極摂政前太政大臣というのは藤原良経の事。
良経には漢詩文的な隠遁趣味があったようで、それが彼の和歌にも反映しているが、良経の歌に見られる美意識はかなり特色がはっきりして居り、清爽感が顕著で声調もそれにふさわしくまことにすっきりしている。
”あすよりは志賀の花園まれにだに誰かは訪はむ春のふるさと”
(新古今集巻二・一七四)
上記に認められるような寂滅に向かう艶麗さが良経の愛する世界であり、それは感傷と虚無との間を漂う魂なのであった。
以上 この項終わり。
次回は九月、「二条院讃岐」 の予定。
解説者 牧 宏安
(90番、91番と 同時アップ致しました)
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コメント
牧先生
お暑い折に百人一首の解説を有難うございました。百人一首も残り九人。これからが百人一首成立の要となる重要な人物が登場してくるそうですが楽しみにしておりますのでどうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
九十番「殷富門院大輔」の歌
”見せばやな雄島のあまの袖だにも
濡れにぞ濡れし色は変わらず”
恋の歌にしても 恋の涙で色の変わったこの袖を、、、その涙は血の涙かも知れないと、綿々たる恨みの込められた歌に驚かされました。
89番「玉の緒よ絶えねば絶えね、、、」の作者、式子内親王の姉に当たられるのですね。
九十一番「後京極摂政前太政大臣」
”きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに
衣かたしきひとりかも寝む”
きりぎりすの鳴く霜の降る寒い夜に筵の上に
わが衣だけを敷いてひとり寝をするのであろうか、傍らに愛する人もなく・・・と言いながらも傍らの きりぎりすの鳴き声にも耳をそばだてているのは さすが歌人ですね。昔の寒さは今とは違い暖房もなく、
さぞや寒かった事でございましょう。
など考えてしまいました。
最近私のブログも休みがちで、間が空きすぎたため、その間にセキュリティなど厳しくなるらしくてスムーズにアップができませんでした。
何時も遅れまして申し訳ございません。
九月からも又よろしくお願い申し上げます。
sakura (*^_^*)
投稿: sakura | 2009年8月 7日 (金) 11時40分
九十番の”見せばやな雄島のあまの袖、、
、、、”の御歌。女流歌人ならではの激しい恋心を見事に表現されたと思いました。
九十一番の”きりぎりす鳴くや霜夜の、、
、、”の御歌。きりぎりすは夏の虫です
そのきりぎりすが霜夜に鳴くは、後京極摂政前太政大臣の恋人を思う心の切なさが
悲しく、辛い、深さを強く感じました。
投稿: tanuki | 2009年8月 8日 (土) 14時53分
tanukiさん
お久しぶりです。
ようこそ・・お越し頂きました。
コメント有難うございます。昔きりぎりすの事をコオロギと呼んたそうですよ。歌に詠まれているように霜の降る夜にきりぎりすが鳴くとは、と思っていましたが、tanukiさんのコメント読んで、それほど恋人を思う悲しく辛い心の切なさを強く現している事がよく分かりました。
有難うございました。(@_@。
投稿: sakura | 2009年8月 8日 (土) 20時16分
美しい写真ですね。
投稿: Fou | 2009年8月 9日 (日) 00時43分
Fouさん
何時もお越し頂き有難うございます。
式子内親王の写真が鬱陶しい写真だ。と主人が
申しましたので今回は明るい感じに致しまた。早速 お褒めのお言葉を頂き嬉しく存じます。
有難うございました。(^O^)/
投稿: sakura | 2009年8月 9日 (日) 12時12分